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セクハラなんて、当社にはないんですけどね
数年前「セクハラなんて当社にはないんですけどね」という前置きをした企業さんからハラスメント研修についてお問い合わせをいただいたことがあります。
当社が起業する前の話で、知り合いの知り合いである私に、個人的に研修を依頼できないかというお話でした。
研修会社にお願いすればいいのに…と思いつつお話を伺ってみると、その企業は女性向け製品のメーカーさん。
確かに、女性ばかりであれば、男性からのセクハラ(セクシャルハラスメント)はなさそうです。
あくまでも「男性からのセクハラ」は…です。
そのため、その担当者は「セクハラなんて当社にはないんですけどね」という前置きをされていました。
セクハラされているのは自分です
実は、この担当さんが男性。
セクハラを受けているのも、この方でした。
「女性からセクハラを受けているなんて恥ずかしくて誰にも相談できないんです」
とのこと。
女性が男性に行うハラスメントもセクハラに該当するということを伝えてほしい。
相手が嫌だと思ったらセクハラなんだということを知識として従業員に知ってほしいという切実なお悩みでした。
当時私は、個人事業主でもなく、副業も不可な企業に勤めていたので、残念ながらこのお話はお受けすることはなかったのですが、最終的にこの男性は会社を退職したと知り合いが言っていました。
実は、この男性、色々なリサーチをしてデータを分析したこともあったようなのです。そのデータを女性陣に提示しても
「男のくせに、女性の気持ちなんてわかるはずないでしょ、キモいわ!」
と言われて、残念な気持ちになったと話してくれました。
女性から男性へのセクハラも、もちろんNGです!
セクハラと言われると、どうしても女性が男性から被害を受けるというように思い込みがちですが、実は、今回ご紹介したような女性から男性への被害、同性同士の被害もセクハラとして成立します。
自社は大丈夫!と過信せず、何が良くて、何がダメなのか。
一度、きちんとした形で社員の皆さんにご理解いただく機会を作る必要が必要があるかもしれませんね。