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ベアラボのOJTトレーナー研修5
前回、業務フローについてお伝えしました。
今回は、その業務フローから派生する、業務マニュアルについて。
ベアラボのOJTトレーナー研修では5講義目に、業務マニュアルの作成方法についてレクチャーさせていただいています。
OJTが上手くいかない、定着率が低い、新人のOJT明けまでの時間が人によってバラバラ…このようなケースの場合、多くの企業で「マニュアルがない」もしくは「マニュアルが古い」という状況になっています。
最近では、テレワークが促進されたため、オンライン上に共有の最新マニュアルが必ず閲覧できる環境になっているという企業さんも増えてきましたが、圧倒的にマニュアル自体が属人化してしまっている企業さんが多いと思います。
大概、マニュアルが最新じゃないので、古いマニュアルに新人さんに補記してもらうといったケースやメモにひたすら書いてもらう…という状況になっているケースが多いのですが、マニュアルがないということは「(ないながらも)なんとなく形になるその程度の仕事の品質で構わない」と思っていることと同じです。
企業としてのあり方に置き換えた際に、果たしてそれでいいのでしょうか。
なぜ、マニュアルが古いままなのか
改訂が多く入る、バージョンがコロコロ変わる、だから修正が追い付かないというのはよくわかります。
では、追い付かせる気はありますか?
いつかやろう…は、ほぼ高い確率で、やりません。
なぜなら、マニュアルを見なくても新しいやり方を既存メンバーは、創意工夫で習得してくれるからです。
過去経緯を知らない新人さんの場合、どうでしょう。
創意工夫は愚か、マニュアルにない仕事を任せられて不安で何度も確認作業が入ってしまう…という状況です。
そもそものマニュアル作成の目的を履き違えてしまうと、このようなことが容易に起こります。
また、マニュアルが存在することで、属人化を防ぐことにもつながります。
良いマニュアルの条件って?
皆さんは、良いマニュアルの条件をあげるとしたら、どのようなものをあげますか?
・内容が分かりやすい
・見やすい
・誰がどの作業をするかが記載されている
・どのタイミングで実施するか分かる
・タイムスケジュールが分かりやすい
・イレギュラーの際のQ&Aがついている
研修を実施すると、多くの受講生がこのような例をあげてくれます。
その通りなのですが、結果
その内容を理解できて、納得し、行動に移せるもの
これが良いマニュアルです。
皆さんの業務やチームのマニュアルは、誰が見ても、その内容を理解し、納得し、行動に移せるものになっていますか?
その前提や狙いを確認したうえで、初めてマニュアル作成は始まります。
マニュアルがないことでのリスクは、日常業務で感じるよりも新人さんが入ってきたときに感じるものです。
新人さんが入社してきてから、突貫で作るようなマニュアルであってはいけません。
ここまで理解して初めてマニュアル作成!
ここまでの前提を理解したうえで、研修ではレイアウトや文字の大きさ、用語集の作り方や文書の書き方等の講義に入っていきます。
既存のマニュアルに不安がある場合、今一度見直す機会を作ってもいいかもしれませんね。
次回は、いよいよOJTトレーナー研修の最終講でお伝えしている「OJT育成計画」についてお伝えしていきます。