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職場でのマタハラ理解進んでいますか?
このところ、パワハラにまつわる研修のお問い合わせが多く、ハラスメントの中でもパワハラに特化した投稿が続いていましたが、ハラスメントという枠で見ると、最も企業で問題になっているのは、セクハラです。次いで、パワハラ。ここ数年で多くなってきているのがマタハラとなります。
マタハラ…。マタニティハラスメントですね。
妊娠は病気じゃない!
とか聞いたことありますか。
たしかに病気じゃありません。
が、お腹にその人以外の命が授かっている以上、それまでの日常では決してありません。
一人じゃなくて、もうすでに二人以上の命を日々仕事をしながら守っているということですから、その人にしかできないミッションです。
ただ、それが仕事に影響するから…ということで、職場でよく問題になりがちなのがマタハラと言われているものになります。
ここまで読んでいただいたみなさんは、おそらく、男性が女性に対してマタハラをすると思っている方が多いのではないかと思うのですが、今回ご紹介する事例は、女性が女性に対してマタハラをしたケースです。
不妊治療を経てやっとお子さんを授かったAさん。
つわりがひどく、特に出勤前に体調を整えるのに苦労されていました。
そんなAさんから、ほどなくして人事部に相談がありました。
マタハラ研修ってないんですか?
詳しくお話を伺ったところ、シフトをすべて遅番にしたところ、同僚の女性から
おめでたなの?おめでたなんでしょ?
言っちゃいなよ、おめでた?隠すことないじゃん。おめでたいことなのに!!
としつこく詰め寄られたとのこと。
Aさんは、不妊治療中、何度も悲しい思いをされており、今回ばかりは安定期に入るまで口外してほしくないという希望を持たれていました。
Aさんの上司が間に入り、
「Aさんは最近貧血気味なので、会社としてシフトを調整した」
と伝えてくれたようなのですが、同僚の女性は納得できません。
妊娠初期は、貧血気味になるってネットに書いてあった。
おめでたいことなのに、人に言えないって誰の子妊娠してんのよ?
妊娠してないなら、体調治す努力してほしいわ~。
Aさんに聞こえるように休憩室で話していたようで、相談が入ったという流れです。
このように、マタハラも男性から女性に…と思われがちですが、女性同士もマタハラに該当するような事象が企業には潜んでいます。
恐らく同僚の女性も最初は、本当にお祝いしたい気持ちからの発言だったかもしれません。
ただ、度が過ぎればそれはハラスメントになります。
企業としても個人としても、ハラスメント事由の線引きは難しい部分がありますが、少なくとも自分の「普通」や「常識」が、他人にも当てはまると思ってはいけない事例ですね。
皆さんの企業では、どのようなハラスメント対策をされていますか?